
【なぜ利益が出てるのにお金が残らないのか?】原因をまとてみました
2025年04月16日 22:22
社長、それ、税金とキャッシュフローの“ズレ”が原因かもしれません
🔍この記事でわかること
決算上の利益と、手元のお金が一致しない理由
中小企業にありがちな“キャッシュが減る構造”
法人税・社会保険・返済…見落とされがちな3大出費
お金を残すために、今すぐできる“3つの行動”
1. はじめに|売上も伸びて、利益も出てるのに…なぜか苦しい?
「今年は利益出てるのに、なんでこんなにお金ないんだ…?」
これ、社長が決算後に一番よくつぶやくセリフです。
数字上は黒字なのに、なぜか通帳残高が減っている。
融資を受けて設備投資もして、社員も増えた。
頑張って会社を成長させてるはずなのに、なぜかキャッシュが足りない。
そんな状況に心当たりがあるなら、今日の記事はドンピシャです。
2. 黒字倒産の原因は、“利益と現金のズレ”
まず大前提として、利益=キャッシュが増えるとは限りません。
なぜなら、会計上の「利益」は、お金が“出てない”段階でも計上されることがあるからです。
たとえば…
売掛金:売上に計上してるけど、まだ現金は入ってない
減価償却:お金は出てないけど、経費として引いてる
借入返済:会計上は経費じゃないけど、実際は毎月お金が出ていく
つまり、会計上は“黒字”でも、会社からお金はジャブジャブ出てる可能性があるということ。
3. 「キャッシュが残らない会社」に共通する3つの落とし穴
❌① 税金と社会保険料の時差にやられてる
利益が出た翌年、ドカッと法人税や社会保険料がやってくる。
これ、計画していないと資金繰りが一気に悪化します。
💬事例風にご紹介:
ある製造業の社長は、前年に3,000万円の利益を出して「よし!」と喜んでいたものの、
→ 翌年に法人税900万円+社会保険料増額+設備投資でキャッシュがカツカツに。
「まさか、こんなに“あと払い”が多いなんて…」と後悔。
❌② 設備投資で資金が一気に流出している
「今年こそ攻めよう!」と設備に1,000万円投資。
確かに資産として残るけど、お金は一気に消える。
これにより、銀行残高が激減。
しかも、節税効果が分散されるケースもあり、思ったほどキャッシュが戻ってこない。
❌③ 借入返済が“見えない固定費”になっている
借入返済って、実はPL(損益計算書)には載ってないんです。
でも、毎月の返済は確実にキャッシュから出ていく。
だから「黒字だけど資金が減っていく」のは、当然の流れ。
利益よりも、月次のキャッシュフロー表の方がリアルだったりします。
4. 「お金を残す会社」は、これをやっている
✅① 決算2〜3ヶ月前から節税と資金繰りの“同時対策”
決算前に節税対策を税理士と話すのは当然ですが、
キャッシュフローの予測もセットで確認しておくのがプロ社長のやり方。
例:来期支払う税金・社会保険料・借入返済額・ボーナス…
全部を1枚の表にまとめて、「現金がどう動くか」を先に見ておく。
✅② 売上ではなく“手元資金”を経営指標にしている
「今月いくら売上あったか?」よりも、
「今月、通帳残高はいくら増えたか?」を重視。
つまり、“PL経営”じゃなく“CF(キャッシュフロー)経営”に切り替えているということ。
✅③ 税額控除や共済など“お金を逃がす器”を持っている
お金は、「ちゃんと税金で取られる」か「うまく経費として逃がすか」の二択。
倒産防止共済で800万円を積み立てて法人税を圧縮
企業版ふるさと納税で税額控除90%&CSRアピール
役員退職金準備でお金を自分に戻す
こういった“節税の逃げ道”をしっかり作っている会社は、結果としてキャッシュが残りやすい。
5. 【今すぐできる】キャッシュが残る会社に変わる3ステップ
▶ ステップ①:「キャッシュアウト項目」をすべて洗い出す
借入返済
法人税・消費税
社会保険
設備投資・車両・備品
退職金・役員報酬
意外と多い「会計には出ないけどお金が減る要因」を見える化します。
▶ ステップ②:来期の“現金残高”を予測する
今年利益が出ても、来年はどれだけの出費があるのか?
事業計画よりも、通帳の残り方を予測する視点が超大事です。
▶ ステップ③:税理士と“節税+キャッシュ戦略”を同時に話す
税理士に「節税だけじゃなく、現金が残る方法も教えてほしい」と伝えるだけで、
話の流れが変わるかもしれません。
✅まとめ|“利益が出たのにお金がない”は、経営の仕組みで解決できる
📌 キャッシュを残す経営には「数字の正しい見方」と「制度の活用」が不可欠
📌 利益と現金は別モノと知ることが第一歩
📌 黒字倒産を防ぐには、“決算前”の対策ではもう遅い!
売上を伸ばす前に、“お金の出口”を見直す。
それが、キャッシュに強い会社をつくる最短ルートです。
運営 経営力向上戦略ナビ